イベント2022

オンライン講演会

開催日時 2022年6月19日(日)13:00〜13:20
講演時間 20分
オキノタユウ(アルバトロス)成鳥

オキノタユウ(成鳥)

 この半世紀間に、海鳥類は全体として約70%も個体数を減らしたと推測され、現在、地球上で海鳥類(約360種)のうち多くの種(110種)が危機的状況にある。鳥類のうち、海鳥類は最も絶滅が危惧されているグループの一つで、中でもオキノタユウ(アルバトロス)類の68%、ペンギン類の56%、ミズナギドリ類の46%が絶滅危惧種とされている。また、四周を海に囲まれた日本でも、列島で繁殖する海鳥類(約40種)のうち半数が絶滅危惧種である。

 2019年5月、「ミズナギドリ目海鳥類の保全に関する国際協定(ACAP)」の事務局は、6月19日を「世界アルバトロスデー World Albatross Day」と定め、ミズナギドリ目海鳥類の保全が急務であることを世界に訴えた。これに呼応して、日本ではアルバトロス類だけでなく、その他の絶滅危惧海鳥類の窮状を広く伝え、保全の必要性を訴え、また保護の成功事例を紹介するため「世界アルバトロスデー & シーバードウィーク」(WAD & SW)として取り組むことになった。


プロフィール


長谷川 博(はせがわ・ひろし)

東邦大名誉教授・NPO法人OWS会長

東邦大学名誉教授、OWS会長、WAD & SW実行委員長。1948年静岡県生まれ。
京都大学大学院で動物生態学を専攻し、1976年から2018年まで伊豆諸島鳥島で絶滅危惧種オキノタユウの保全研究に取り組んだ。
吉川英治文化賞、日本学士院エジンバラ公賞、山階芳麿賞などを受賞。近著に『アホウドリからオキノタユウヘ』(新日本出版社、2020)


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